りー's style + MR.T.SATAKE'S WORKS
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CONTINUE21

2001.12/16  rise−1シアター

1997年の「CONTINUE」の改訂版で、吉本ザ・ブロードキャストショウとの共同プロデュース公演。
1989年に結成され、2004年4月に解散したrhythm of lifeとしては最後の作品であり、劇団の団長としての佐竹先生の長年の想いが、たくさん詰まった作品だと思います。
小さな嘘と勘違いの絡まったすったもんだの人間模様と、そんな彼らが、やがて同じ夢をめざしてひとつになってゆく過程が、ミュージカル劇団のオーディションを通じて生き生きと描かれています。
劇中に流れる全16曲は、歌詞もメロディも、どれも心に響く名曲揃い。
その上、佐竹先生が三枚目役を演じているためか、のっけからしっかりとコメディで、すぐに話に引き込まれてしまいます。
団長役の堀米聰さんも、オーディションを受けに来たサラリーマン役の井田國彦さんも、本当に芸達者だと思いますし、そのお二人に佐竹先生が随所で絡む面白さ。
テーマである、continue・・・自分を信じ、仲間を信じて、ひとつのことを続けてゆくということの大切さも、確実に伝わってきます。
感動とユーモアとが見事に融合した、実に見応えのある作品だと思います。
好きな場面は、まず、オーディションを主催する側の5人による、「オーディションをやりましょう」のダンス。
とても伸びやかで明るくて、見ているだけでワクワクします。
受けに来た人たちの、緊張感あふれる「唱えるは歌うは」も、ゾクゾクしてしまいます。
「ギフト」も、「おだまりCHA CHA」も、「変なオーディション」の場面も面白いです。
しかしやはり絶品なのは、ある年代以上の観客にとってはとても懐かしいコントに続く、佐竹先生の「IN MY YOUTH」の歌とダンス。
いつのまにかジェンカとなってゆく展開も、切なくて、たまりません。
思わず、自分の若かった日々がオーバーラップしてしまいます。
村澤智弘さんがメインの「たった一つの愛の為に」の歌も、しみじみと胸に迫ります。
そして、大団円となる、「CONTINUE2」。
佐竹先生をはじめ、21人ひとりひとりの表情が、素晴らしいと思います。
佐竹ファンはもちろん、ミュージカルのお好きな方には、ぜひお薦めしたい作品です。
 1 オーバーチュア
 2 姉と弟
 3 CONTINUE
 4 オーディションをやりましょう
 5 唱えるは歌うは
 6 秋晴れの良き暦に
 7 ギフト
 8 おだまりCHA CHA
 9 始まりはいつも
10 変なオーディション
11 聖なる一日
12 故郷のすみの
13 IN MY YOUTH
14 たった一つの愛の為に
15 最初の愛
16 CONTINUE2

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REVIVE2001

2001.3/18  尼崎ピッコロシアター

1999年9月の「REVIVE」を、別のキャストで再演した作品です。
一度死んだはずの人物が、魂ないし記憶はそのままで、身体だけが別人となって生まれ変わるという、タイトル通り「復活」の物語。
話の中心は、主人公(村澤智弘さん→佐竹先生)とその妻(池崎すみよさん)と、ふたりの共通の友人(堀米聰さん)とのラブストーリーなのですが、主人公が殉職した刑事ということで、アクションなどの見せ場もあります。
とりわけ、生まれ変わった主人公として佐竹先生が登場する、ミュージカル劇団のオーディションの場面以降は、全く目が離せない展開。
三角関係の結末は如何に?
そして訪れる、全員にとってのハッピーエンド。
もちろん、亡くなった人物は、皆の心の中に、彼の残した作品とともに永遠に生き続けることになります。
とても後味の爽やかな作品だと思います。
名場面としては、まず、佐竹先生と沼野紀子さんとのデュエットもあるオーディションのシーンから、「一度なくした命を」をはさんで、Wピースサインが出るところまで。
全身で弾むように表現されるストレートな喜びに、「嬉しい」というのはこういうことなのだなあと、見ている方も思わず嬉しくなってしまいます。
次に、稽古場での女性(?)スポンサー(林信行さん)とのダンスシーン。
佐竹先生がリフトされたりして、とてもコミカルで面白いです。
そして、名曲「君に贈るラブソング」(シングルCDでは「LOVE SONG」)を弾きながらの涙の再会シーンは、やはり感動的です。
更に、友人を殴って気絶させてしまった後の、「僕は誰なんだろう」のあたりの雰囲気もいいですし、身を引く決意をして、稽古場でひとり無言で踊るシーン。
言葉にならない思いが余すところなく表現された、見事なダンスだと思います。
悪漢との立ち回りも、21人全員で、迫力満点。
佐竹ファンの方々には、外せない作品といえると思います。
 1 オーバーチュア
 2 ずっとずっと
 3 一期一会
 4 親友夫婦へ
 5 四つの季節
 6 君に贈るラブソング(村澤さん)
 7 天使の歌
 8 もう会えない
 9 それだけで奇跡
10 貴方の思い出とこれからの私と
11 奇跡が起こるように
12 オーディション
13 一度なくした命を
14 何も変わってはいない
15 彼女に言おう
16 歌は世につれ踊りも世につれ
17 せめて今夜は歌い踊りましょう
18 君に贈るラブソング(佐竹先生)
19 奇跡のワルツ
20 僕は誰なんだろう
21 君に贈るラブソング(全員)

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51 new interpretation

1999.12/18  尼崎ピッコロシアター

1996年に初演された「51」の新解釈版です。
戦争を真正面から扱った、rhythm of lifeとしては異色の作品で、佐竹先生の、お父様に捧げるレクイエムでもあると思います。
テーマは同じ「命の重さ」でも、「LIFE」が光ならばこちらは影、という印象を受けました。
同時に、ストレートプレイでなくミュージカルでも、こんなに重い内容を表現することができるのだと思い知らされる、意欲的な作品だとも感じます。
物語は、第二次世界大戦末期に特攻隊に志願した20歳の青年、五一(ごいち・・・村澤智弘さん)が、謎の男、時代屋(佐竹先生)に導かれて、51年後の現代にタイムスリップし、同世代の若者たちと交流する、というもの。
が、はっきりとした筋立てはなく、登場人物たちの心の動きは、主に楽曲を軸にして展開されます。
そこに時代屋が、難しい長セリフで、時代背景の説明や方向付けを加える、という構成。
「皇国に生まれて君のために地獄に行く、何たる極楽ぞ」などという、本物の特攻隊員たちの手記も、実に効果的に用いられています。
天下国家や大義名分のためでなく、それが一握りの愛するものを守ることになると信じて、ひとは死地に赴かねばならないときもある、ということも、よくわかります。
(「空を征く・・・雲と遊ぶ 君の名を呼んでゆこう・・・」)
五一と父との野球を通じての絆と、失われてしまった彼らの夢にも、胸を打たれます。
最後に、現代の若者たちが、昭和20年8月6日の広島にタイムスリップしてしまったのは、戦争というものの理不尽さと、ひとの命の脆さを訴えるためでしょうか・・・。
(「生きていれば・・・きっと ときを超え 巡り合える・・・」)
「LIFE」のようにユーモアはないものの、しみじみと心に残る名作だと思います。
この作品に関しては、名場面をピックアップすることは難しいのですが、「ふるえていた陽炎」から「平和の踊り」のあたりと、「時代の恋」以降の後半部分はずっと、特に好きです。
熱演する村澤さんの、初々しく健気な表情と、透明感のある歌、佐竹先生との掛け合いのダンスは、素晴らしいと思います。
先生は、終始黒い帽子をかぶっていて、前半では表情がわかりにくいのですが、指の先まで神経を使った、筋の通った演技。
そして、後半で見せる、ハッとするほど真剣な表情は、何ともいえません。
ダンスも、ちょっと変わった振り付けが多くて、かなり高度だな、と感じました。
絶品なのは、エピローグの「FOR THE BOYS」。
佐竹先生の、全身から絞り出すように発声されるファンキーなリードと、あとの12人全員による見事なコーラスは、この作品の締め括りにふさわしく、何度でも観たくなってしまいます。
クールでニヒルな佐竹先生を観たいファンはもちろん、戦争と平和について考えてみたい方には、ぜひお薦めしたい一本です。
 1 時代
 2 どこへ行こうと さまようと
 3 一枚の写真
 4 現在へ
 5 ふるえていた陽炎
 6 平和の踊り
 7 出会い
 8 閉ざされた進路
 9 白いボール
10 男の子・女の子
11 プレイボーイ・野球拳編
12 時代の恋
13 WAR
14 空を征く
15 生きていれば
16 八月六日
17 どこへ行こうと さまようと
18 FOR THE BOYS (エピローグ)
19 生きていれば (カーテンコール)

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Graduation

1999.3/22  アルカイックホール・オクト

前作「THE POLICE」に続き、尼崎市総合文化センター主催、アルカイックホール・オクトのオリジナルミュージカルとして上演された作品。
市民オーディション合格者を含む総勢47名のメンバーによって繰り広げられる、迫力溢れる学園ドラマです。
佐竹先生の演じるのは、妻に自死されたあと、小6の娘・麗羅(諏訪麗生さん)をひとりで育てている音楽教師。
彼が勤める音舞(おとまい)高校では、卒業式祭を前に、生徒たちと教師が一丸となり、熱心に練習が進められていました。
まだ進路の決まっていない生徒の抱える不安、各自のもつ夢、子役として有名だった生徒の現実への怖れ・・・。
さまざまな思いが交錯する中、生徒のロッカー室から発見される一通の遺書。
書いたのは誰?
卒業式祭は無事に挙行されるのか?
「自殺」という極めて暗くて重い、けれども実は身近なテーマを軸に、深く繋がり合おうとする仲間たちと親子の姿がリアルに描かれています。
力強く励みになる珠玉のセリフや歌詞も、至るところに。
中でもとりわけ心に沁みたシーンは、まず、佐竹先生がギターを抱えて生徒たちと歌い踊る、「音舞高校校歌」。
それから、麗羅が二人の友だちと一緒に歌う、健気で可愛い「ハンバーグの歌」。
星空の下での親子のシーンは、2回とも、つくづく胸に迫って、それでいて微笑ましく、大好きです。(「歌おう声を高らかに生きる喜び・・・夢見よう素晴らしい明日を・・・この愛に包まれ」「母さんは負けたんじゃない!」)
遺書を書いたのが誰なのかつきとめて助けようというある生徒の呼びかけに、生徒たちも教師も、全員が決意を固める前後のふたつの場面も、力強い余韻がいつまでも残ります。(「・・・待っててよこの声が届くまで共に迎える朝が来るから・・・もう一度歌ってあなたのその夢を」「とても不思議だねあなたの声を初めて聞いたような気がする・・・」)
そして迎える、感動的なふたつの結末。(「ひとは誰もその心にささやかなそれぞれの夢抱き・・・歩こうかけがえのない夢を信じて一歩一歩・・・」)
フィナーレも、最後までまとまっていてとても見事だと思います。(「Graduationきっと忘れないよ君を・・・」)
ひとはみな、自分の夢を頼りに生きてゆく。
そして、誰もがきっと、誰かに愛されている。
そんな痛切な思いに打たれて、胸が熱くなってしまう作品です。
若い方、「親」である方、教育関係の仕事をされている方にはぜひお薦めいたします。
佐竹先生のインタビューと打ち上げ風景の特典映像付き。

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THE POLICE

1998.3/22 アルカイックホール・オクト

尼崎市はアルカイックホール・オクトのオリジナルミュージカル第3弾として上演されました。
rythm of lifeのレギュラーメンバー18名と、オーディションにより加わった46名とが一体となり、ステージ狭しと歌い踊る、一風変わった味わいの作品です。
舞台は、兵庫県の某所。
その町にある、県警音舞(おとまい)署の警察官たちを中心としたストーリーなのですが・・・。
立ち上がりから当分の間、何となく「違う」ムードに戸惑っていたら、そこは全て劇中劇。
(この間は、さまざまなモブシーンの中で、佐竹先生はどこ?と捜す楽しみもあります。)
音舞署の刑事の一人を、佐竹先生は演じています。
でもこの刑事たちは、「ここは既に芸能界だ!」とばかり、ミュージカル道場の練習に没頭していて、肝心の本職の方はさっぱり。
そんな彼らが、ある誘拐事件をきっかけに、警察官としての使命を自覚してゆく・・・のでしょうか。
とにかく、良い意味で観客を裏切り、心地よいカタルシスをたっぷりと味わわせてくれる大団円が用意されています。
こういう話は、もし文字だけの小説であったならば、とんでもない駄作になるところでしょうが、芝居、いえ、ミュージカルだからこそ、ひとに感動を与えることのできる作品として成立するのだと痛感しました。
まさに、「名人、危うきに遊ぶ」世界だと思います。
特に心に残ったのは、村澤智弘さんのリードで全員で歌われる、「さあ歌おう 君の笑顔を守るために・・・」という、一幕最後の歌。
2幕はじめの、佐竹先生中心の、警察官たちによるユーモラスなダンスシーン。
悪者(?)ホワイトブラックウルフの長身の7人によるダンスも、スパイシーでユニークだし、場面によっての彼らの表情の変化は、メリハリがあってとても面白いです。
そして、「子どもひとり助けられなかった」と歎き、自分たちの本来の使命を悟る、5人の警察官たちのしみじみとしたシーンと、それに続く、誘拐された娘を思って母親役の池崎すみよさんのリードで歌われる「自分の無力さを悔やむだけの 恥じるだけの私を許して・・・守りたいあなたを たとえこの命閉ざされても」という歌のあたりは、切々として迫力があり、万人の心を打つものと信じます。
更に、犯人たちとの対決の、緊迫感あふれるシーンは、まさにクライマックス。
そこでの村澤さんと先生との、「もう一度帰ってみよう あの人のいる場所へ・・・愛された思い出を」という「ままごと遊びの歌」も、ノスタルジックで心に沁みます。
夏山周久さん、水野英俊さん、比嘉正さん、香西秀哉さんなどのダンスも、力強くてとても素敵だと思いました。
とびきり個性的なミュージカルが観たい!という方には、ぜひお薦めしたい一本です。
「あなたにとってミュージカルとは?」という問いに答えたりしているキャストの方たちの映像のおまけ付き。

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LIFE

1996.11/14  姫路市文化センター

前年の7月に初演され、同年に第一回宝塚ミュージカルコンクールで金賞を受賞した作品の再演。
ミュージカル公演を間近に控えたある日、突然命を失った主演男優と作曲家とそのファンとが、日数を限られ、しかも生きている人たちとはコミュニケーションができないという条件つきで、この世に戻ることを許されるという、とても切ない物語です。
現世に戻ってきた三人の見たものは・・・。
彼らの想いは、残された者たちに届くのか?
残された者たちは、彼らの死を乗り越え、公演を成功させることができるのか?
阪神淡路大震災後の初めての作品ということで、このような重いテーマを扱っているにもかかわらず、随所にちりばめられたユーモアのために、決して暗いトーンにはなっていません。
いちばん印象に残ったセリフは、作曲家ジョージ(佐竹先生)が、生きている恋人には聞こえないとわかっていても発してしまう、「・・・流されず・・・もっとゆっくり、はっきりと、今目の前にあるものに対して正確にあるべきだと・・・やっとわかった」というものです。
ストレートな言葉ですが、この状況では、素直に心に響きます。
それに、この作品は、とにかくダンスが凄いと思います。
佐竹先生が弾けているのはもちろんですが、他にも上手い方が多くて、とてもゴージャスな感じです。
ファンタジックでしかも迫力のある三途の川の場面なども素敵ですし、最後の23人全員でのラインダンスは、まさに圧巻。
セリフにもありますが、「踊りは病んだ人の心をも奮い立たせる」ものなのだと、思い知らされました。
歌も、池崎すみよさんがメインの「LIFE」に、劇団rhythm of lifeのテーマソングのような「ON STAGE」、「届かぬ想い〜真実の愛」と、力強くてしかも優しい名曲揃い。
更に、佐竹先生や土方団長(麻生敬さん)やファンの夏山さん(祐成登志明さん)の表情や細かい仕草などの演技の素晴らしさにも、終始唸らされっぱなしでした。
佐竹ファン、ミュージカルファン、「LIFE」のCDに感動された方、それに、生きることがちょっと辛いと感じておられる方々には、ぜひ観ていただきたいと思います。
 1 いつかは僕が
 2 誰もいない劇場で
 3 奇跡の星の打ち上げ乱舞
 4 夢を追ううちに
 5 THE END OF THE WORLD
 6 あかねの想い
 7 TAKE A PERSON TO HEAVEN
 8 未練
 9 ラストチャンス
10 想い出に出来たら
11 それぞれの想いは・・・
12 君の肩は錨肩
13 届かぬ想い〜真実の愛
14 LIFE
15 ON STAGE

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